着物デザイナー木越まりの着物日記ブログ(毒舌あり)
あけましておめでとうございます
今年もどうぞよろしくお願いいたします
そして初めまして!
本日よりブログをスタートします!
私は「着物デザイナー」という仕事をしています。
珍しい職業です。着物業界の中では新しい仕事です。
同じ仕事をしている人でちゃんと食べていけている人は全国に(ということは世界でも)数人しかいません。
はっきりとわかっている人で、独立しているのは私ともう2、3人。他には企業内で数人。。。
といった感じです。
どうして今着物デザイナーをしているのかの話は追々するとして。
今日はいきなり着物デザイナーって何???ってところを。
一番、多い仕事は着物や帯の柄を描く仕事です。
染めものでしたら、染めの技術の選び方で描き方も変わってきます。例えばインクジェットで描かれる柄と、捺染で描かれる柄は描き方が違います。ルールがあるのです。
友禅で、ろうけつで、刺繍で、、、。その表現方法で柄の描き方が全く異なります。
織物にはもっと「制約」があります。
そもそも基本、縦糸(たていと)と、緯糸(よこいと)で表現する織物は織りのルールがある程度分かっていないと絶対にデザインができません。とても複雑ですし、織り上がりの予想が頭に浮かぶには慣れが必要です。
染めも織りもその道のプロである職人さんと打ち合わせしながら進めるのですが、技術とデザインの関係を分かっていないと質問もできないし、職人さんがおっしゃっていることが何もわからないことになります。
帯揚げや帯締め、草履などの小物もデザインします。
コートも髪飾りも。
そう思うと、いろいろとデザインしますね。
と、ここまでだとデザインだけしているように思えますが、実はその他にもすることがあります。
それは値段と生産数。
デザイナーはデザインするだけだと思われがちですが、原価(メーカーさんや職人さんに支払う金額)、作る個数、デザイン。
この3つのバランスが悪いと売れない商品が出来上がったり、売れ残ります。
だから私は絵を描くための道具も手にしますが、電卓も必須です。結構計算します!
今でも、着物の柄を描く「絵師」さんは多くいます。でもその方々は何の着物になるために描いているのか、どこで売られているのか、誰が買うのか、いくらで売られているのか、何の帯とコーデしているのかなど、何も知らずに描いていることが多いです。
誂えの時代は、「どこどこのお嬢様の振袖用に何々の絵を描いて」などもあったと思いますが、今はなかなかそうはいかないですね。
そうなると、デザイン&物作りの仕方は変わってきました。
そこで着物デザイナーが登場したのです!
今日はここまで〜〜〜(笑)。
このブログでは着物の話、着物デザイナーの話、その他私の思ったことを書いていきます。
また見にいらしてくださいませ。着物の話ではかなりレアな話もあると思いますので。
最後まで読んでくださってありがとうございます
初めてのブログアップでものすごい時間がかかってしまった(汗)。
着物デザイナー 木越まり
2018.01.01